DELTA-XERO

デルタゼロ浄油機

潤滑油、作動油など、ナノサイズのコンタミ除去で新油以上の清浄度を保ちます。

デルタゼロ(DELTA-XERO)社のDX1000シリーズ浄油機は、潤滑油、作動油、タービン油などの各種オイルから『セルロース毛細管フィルター』という独自の高性能フィルターでナノサイズ(100ナノメートル=0.1ミクロン)の異物と水分を除去して、それらオイルを常に新油以上の清浄度で使用することを可能にします。様々な問題の原因となるワニスは前駆体の段階で除去されるので、ワニスによる弁・バルブ等の不具合がある場合にはまさに最適なソリューションとなります。

目詰まりを起こさないフィルター

0.1ミクロンから100ミクロンを超える幅広い粒径の異物と水分(自由水・結合水)を除去することができ、ご使用の装置・機械本体の運転を中断することなく1カ月~数カ月の浄油をして頂くだけでオイルは新油と同等もしくはそれ以上の清浄度に再生します。
網目状のメッシュで異物をこし取るのではなく、 セルロース毛細管を内蔵したフィルターエレメントの容積全体でオイルの異物を受け止めるので目詰まりは起こりません。

デルタゼロ(DELTA-XERO)社がDX1000シリーズ浄油機で採用する『セルロース毛細管フィルター』は特殊な技術で樹木の管状セルロースを生物工学を応用して製造されており、従来のどのオイルフィルターとも違った優れた性質を持っています。通常のメッシュタイプのフィルターは、図B. のように繊維を圧縮して一定の大きさ以上の異物を通さない構造をとるのですが、 『セルロース毛細管フィルター』 では図A. のように筒状のセルロースの中を比較的低速でオイルを通過させ、セルロース毛細管内壁の生体構造で、100ナノメートル(=0.1ミクロン)という非常に微細な異物から100ミクロンを超える大きな異物までを捕らえることができます。メッシュタイプが取り逃がす微細な異物を優先的に捕獲し、徐々に大きな異物も捕えていく、通常とはまったく逆の順序でオイルクリーニングが進むのが 『セルロース毛細管フィルター』 の大きな特徴です。この独自技術により、デルタゼロの浄油機ではフィルターエレメントの容積全体でオイルの異物を受け止めるので所謂フィルターの目詰まりは起こりません。またフィルターエレメント一個あたりの異物吸着量は3~5kgほどにもなります。

A. セルロース毛細菅構造の例
B. メッシュフィルターの例

この性能のために、オイルの清浄度が新油(未使用油)と同等以上になるだけでなく、オイルの酸価を高める極微細な原因物質を捕獲・除去することも可能となり、オイルの酸価をコントロールできるようになります。また通常のフィルターで取り切れない酸化物が凝集・堆積してスラッジ、ワニス(ヴァーニッシュ)になるのですが、これらの原因物質(前駆体)も大きく凝集するまえに捕獲してしまうのでスラッジ、ワニスの発生もなくなります。そして数カ月をへて超清浄に浄油されたオイルは、機械内部に堆積・固着したスラッジ、ワニスをも、フラッシングをするように洗い流してくれるようになります。

左の図C.と図D. は、それぞれセルロース毛細管フィルターと通常のメッシュフィルターが異物を捕獲する際の概念図です。図C.ではオイルがセルロース毛細管の中を通過するときに内壁面の複雑な生体構造によって、まず微細な異物から壁面に絡めとっていくことがわかります。またフィルターを通過するオイルの流速をある程度遅くすることによって最も効率的に異物が捕獲されることを理解することができます。セルロース毛細管フィルターではオイルをオイルタンクからバイパスで浄油機に引き込み、浄油したのちに再びオイルタンクに戻すバイパス方式をとることにより最適なオイルの流速を実現しています。セルロース毛細管の内壁面で異物を捕集するので、図D. のようにオイルの流れをメッシュフィルターでせき止めるということがなく、フィルターエレメントの容積全体で捕集した異物を保持することができ、フィルターエレメント一個あたりで捕集・保持できる異物の重量は3~5kgほどにもなります。これが深層ろ過方式といわれる意味です。
さらにメッシュタイプのフィルターを駄目にしてしまうゲル状(半固形)の異物や水分(自由水・結合水)をも効率よく除去することができます。

C. セルロース毛細管    D. メッシュフィルター

下のデータ(図E.)は実際に日本国内の油圧機器(550リットル/68cSt)で浄油を行った例です。 セルロース毛細管フィルターで連続的に浄油を行った結果、新油よりも遥かに高い清浄度に達しています。これに比較して新油には酸化物質や微小なコンタミネーションなどオイルの劣化要因が 多量に含まれていますので、最低限の継ぎ足し以外にオイルの交換は行わないほうが機械保全のためにプラスになります。

汚染度(計数法・ISO) 単位:個/ml
サンプル採取日>4μm(C)>6μm(C)>14μm(C)*NAS換算ISOコード
2021/11/0816515281239(NAS : 3級)15/12/9
2020/05/19518161001415.011(NAS : 5級)16/14/11
2019/07/0138901915914810(NAS : 7級)19/14/10

E. セルロース毛細管フィルターによる作動油の浄油例(550リットル/68cSt)

デルタゼロ(DELTA-XERO)浄油機の最大の特徴は『セルロース毛細管フィルター』にあり、浄油機としての構造は静電浄油機よりもはるかに簡便で、その分費用も安くなります。また、静電浄油機はオイル中の異物に静電気を発生させて微細な異物を凝集させるのですが、静電気を帯びた異物の一部が機械内部でオイルスラッジやワニスの形成を促進します。そのためにオイル分析の成績が良いのに油圧系の電磁弁、サーボ弁に不具合が起こるのです。このような静電浄油機の難点はデルタゼロ浄油機にはなく、スラッジやワニスの問題を効率よく解決します。
デルタゼロ浄油機は日本でも既に金属加工、製紙、半導体製造その他の精密機械製造などで使用されています。その他に先進地ヨーロッパでは風力発電、火力・水力の各発電タービン、建機、船舶、洋上プラットフォームなどの幅広い分野に普及しています。またディーゼル燃料をセルロース毛細管フィルターで浄油することによって、NOxなどの有害排気ガスが大幅に減少します。

火力発電タービン油の浄油実績
NAS等級・00級
<5年間オイル交換無し>

製品紹介

DX1000シリーズ

DX1000シリーズ各製品は『セルロース毛細管フィルター』の優れた特性を最大化する設計およびシステム構成になっています。小規模なオイルシステムから、オイル容量が十万リットルを超える大規模なタービンオイルの処理まで安定的に浄油できます。既製品としてはDX1001、DX1002、DX1003、DX1004、DX1006、DX1009、DX1012があり、それぞれ1~12個のDXOカートリッジを中に入れて使用します。タンク容量が大きくオイルの粘度が固いほど、大きめの浄油機が適しています。床に置くトレイ付きのものや、壁掛け式など、現場のニーズに合った設計で提供できます。

DXO Cartridge

DXOカートリッジは、100ナノメートル(=0.1ミクロン)の異物と水を除去するセルロース毛細管フィルターを内蔵するフィルターカートリッジです。DX1000シリーズのすべての浄油機にこのDXOカートリッジが入ります。通常、1年に1度フィルターカートリッジを交換するだけで継続してご使用いただけます(導入の際オイルの汚れが激しいことが多いため、初回のみ3ヶ月での交換を推奨しています)。継続して浄油することでシステム内のオイルは新油以上の清浄度が維持されます。

DX1525

DX1525の浄油機は、DX1000シリーズより機械もフィルターもコンパクトで、タンク容量が少ない機械の浄油に優れたコストパフォーマンスを発揮します(粘度32cStで1000ℓまで)。カートリッジはDXOカートリッジと全く同じ素材とつくりであるため、100ナノメートル(=0.1ミクロン)の異物を除去するなど、同等の浄油能力を有します。

DXパワートレイン

DXパワートレインは、ガスエンジンなど主にディーゼルを使用する機械に最適化した浄油システムです。汚れが激しく頻繁に交換が必要となるエンジンオイルの寿命を延ばし、大幅なコスト削減とダウンタイムの短縮を実現します。カートリッジはスタンダードのDXOカートリッジ同様に100ナノメートル(=0.1ミクロン)の異物と水、同時にエンジンオイルに発生する有害なシロキサンも除去します。

貸出し用のデモ機もございます。詳細についてはご相談ください。

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